自分の意思、実は何かに操作されていることがほとんどっていうお話⑥




どうも、お小遣い3万円のサラリーマンブロガーの匠(@takuchan_PT)です。

普段、何かモノを買うとき、いやそれ以外の場面でも僕たちは自分の意思で決定していると思っています。でもそれって本当に自分の意思で決めましたか?というのが今日のお話の内容です。

昔から○○はこういう奴だった、昔からこの食べ物は嫌いだ、めっちゃ高いお店の割にそんなに美味しくなかった…など、過去の記憶やお金を払えばいいモノがもらえるみたいな心理がどこかにあります。

こんなふうに今現在の状況だけで判断して意思を決めているつもりでも、何かの拍子に結構不合理な判断・意思決定をしていることに驚かされます。

この記事では自分の意思が何によってそんなに変わるのか、何に影響・操作されているのかまとめています。

第1弾から第5弾では以下に記した、意思に影響を与える、意思を操作する9つの要素を紹介し、そのうちの 『相対性』『アンカリング』 『無料という言葉』『報酬の方法』『現在バイアス』『所有効果』『選択の自由』について解説しました。

前回の記事:自分の意思、実は何かに操作されていることがほとんどっていうお話⑤

  1. 相対性
  2. アンカリング
  3. 無料という言葉
  4. 報酬の方法
  5. 現在バイアス
  6. 所有効果
  7. 選択の自由
  8. 思い込み
  9. 信用

この記事では『思い込み』についてまとめています。

ではどうぞ。

思い込みで変化する意思

まずは僕の体験談を話したいと思います。僕は幼少期から嫌いな食べ物がありました。その食べ物は『茄子』。美味しそうな見た目をしていないし、味もついていない。みんなこの食べ物がをどうしてそんなにおいしいと思えるのか不思議で溜まりませんでした。でもそんな茄子嫌いの僕の味覚が一変する日が来ました。それは社会人4年目に付き合い始めた彼女(僕の妻)が、初めて僕に手料理をふるまってくれた日です。鶏肉とかたくさんの野菜を素揚げしたものに特製の餡がかかったご飯にとても合う料理を作ってくれました。めっちゃ嬉しくて食べる前までワクワクしていたのですが、その中に茄子が入っていたのです。食べる前、もちろん僕の記憶の茄子嫌いが呼び起されましたが、食べてみると『あれ?めっちゃ旨いやん』とそれ以降、茄子がとても好きになったのです。

この話、もちろん幼少期と大人で味覚の違いはありますが、大人になってから茄子を食べる機会があってもやっぱり美味しくないなぁとしか思いませんでした。ただ彼女の作ってくれた料理に入っていた茄子を食べて以来僕の茄子嫌いは完全に克服され、今では好きな食べ物に『なすの煮びたし』がはいっているくらいです。僕の味覚、どうなってしまったんでしょう。

もう一つだけ体験談を。大人になり生活に困らない程度にお給料をもらうことができ、そこそこの生活を今現在送っています。僕たち夫婦は月に一度くらいの頻度で外食をするのですが、その時できるだけ美味しいモノを食べることに集中します。普段だったら絶対入らないようなちょっとランクの高いお店を選ぶこともあるのですが、こんな経験をしたことも多くあります。それは『値段の割に料理が美味しくない』問題。ランクアップしてお店を選んだ割に料理が値段の割に美味しくないんです。みなさんもこんな経験はあるんじゃないでしょうか。逆に、立ち飲み屋さんに入った時に、『この値段でこのレベルの料理はすごい!!』と驚くときももちろんあります。

この2つの体験談で共通することがあります。それが『思い込み』です。

一つ目の体験談では、幼少期の茄子嫌いという記憶が定着したままで大人になった僕は幼少期の味覚を意識しながら茄子を食べるので茄子を美味しいとは微塵も思わないように食べる前から決めつけていたわけです。それに対して、彼女が作ってくれた茄子料理はこんな素敵な彼女が作る料理だから美味しいに違いないと食べる前から美味しいという予測を立てて茄子を食していました。もちろんその料理はとても美味しくて、結果的に僕が茄子好きにまで変わりました。

二つ目の体験談では、『値段が高ければ美味しい料理が食べれる』という思い込みがあり、そこの料理を食べたけど、思った以上の美味しさ出なかったという事。逆に立ち飲み屋では『安いからそこまでやろ』と期待をしない状態で注文したら、値段以上のボリュームで料理が出てきて、しかもとても美味しかったこと。もしこの料理が通常の居酒屋での値段だったらきっと、そんなに『美味しい!!』なんて思わなかったと思います。

こんなふうに『思い込み』や『予測』があるだけで、考えが一変してしまいます。僕たちはちょっと事前に知識や情報があるだけで、本当にすぐに意見や意思が変わってしまうから困ったものです。

まとめ

僕たちが意思決定していることは、いつも自分の中で必ず正しい選択していると無意識におもっていることがほとんどです。

今日はそんな自分の意思決定に影響をあたえる9つの要素のうちの『思い込み』について解説しました。

自分が嫌いな人がいいことを言っていても嫌な意見に聞こえることがあったり、この人面白い人とハードルをあげられたら、とても面白い内容だとしても『そこまでやなぁ』なんて思ったり…事前に情報があると、同じことでもずいぶんと歪んだ認識になることがありふれています。こんなに認識って変わるんだなぁって知っておくだけでも合理的な判断、自分の本当の意思に沿ったフラットな判断ができるようになるかもしれませんね。

あなたの生活における物事の選択にこの記事が役立てば幸いです。

残りの1つについても記事にしていきますので、ぜひご覧ください。

では。

※この記事は『ダン・アリエリー著、予想どおりに不合理 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」』を参考にしています。